温泉で選曲

雑談

選曲に必須なものは大きく2つ、音源と機材です。音源はライブラリーとか、作曲された楽曲とか、市販曲とかですね。機材はそれを編集したりまとめたりするのに必要です。

アナログ時代の音源は6mmテープ(オープンリール)であり、レコードであり、後期はCDやDATですね。機材は6mmデッキ一択です。ここから言えることは持ち歩けないということです。もちろん音源は持ち歩けますよ(重いですけどね)。だけど再生にはデッキやプレーヤーが要ります。だから作業はフリーなら自宅かスタジオ、社員なら事務所に限定されます。わたしも社員のときは事務所に行き、そこで作業してました。当時は音源として6mmテープを使ってたので、作業にはコピーするために2台のデッキが要ります。会社には6台の6mmデッキがありましたが、コピーができるのは2セット4台、あとの2台は編集専用デッキでした。つまりコピー絡みの作業は同時に2人しかできないので機材待ちの時間もありました。ですから自分のペースで仕事をしようにも限界がありました。

フリーになって、自宅に2台の6mmデッキを置いて作業を始めてからは、マイペースで作業ができるようになりました。しかも自宅なので、好きな時に寝られるし(笑)締め切りまでのどの時間に作業しても問題ないわけです。ただ絶対条件として6mmデッキのある場所での作業は変わりません。

さてさて時代はデジタル、ついにコンピューターの台頭で6mmデッキが要らない時代になり、作業スペースも小さくなってきました。とはいえデジタル時代初期は、音源はほとんどがCDで、コンピューターに直接読み込ませるのでプレーヤーは要らなくなりましたが、デスクトップコンピューターが必須、モニタースピーカー(ヘッドフォンでも可)や映像を見るためのビデオデッキは必要でした。

そして現在。音源はSSD、映像も同じ、機材はノートPC、音声モニターはブルートゥースでイヤフォンに飛ばす・・・これが何を意味するか・・・。そう、もう作業場を選ばないということです。

私は昔から小説家が羨ましかったんです。だってホテルや温泉地で仕事できるんですよ。アイディアに行き詰まったら観光地を散歩したり、美味しい料理を食べたり、温泉に入ったり、こんな環境の良い仕事ありますか?その素晴らしい環境での仕事がついに選曲家も可能になったんです!凄くないですか(笑)。おまけに、今は新型コロナウイルスの影響でオンラインでの仕事が推奨されていますが、なんと選曲業務はオンラインでの作業が可能なんです。実際私は、選曲に必要な映像をアップロードしてもらい、選曲・編集作業を行い、作業後のデーターをアップロードしてスタジオに送り、もし修正があっても再び直したデーターをスタジオへ送り、仕事完了させる事が多々あります。つまりその気になればずっと温泉宿に泊ったままで仕事ができてしまうわけです。

さすがに温泉地での仕事は、まだ行った事が無いですが、かなり忙しい時にスタジオ近くのホテルに泊まって作業したことはあります。いずれは温泉地で・・・いや、やはり温泉地に仕事は持ち込みたくないですね(笑)。

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