子供向け音楽って

選曲について

子供向け作品ってかなり多く存在します。子供向けアニメはもちろん、子供向け番組、子供向け教材などなど。アニメこそ今は全年齢が対象であり、むしろ子供を排除するG指定の作品もあり、昔のようにアニメ=子供向けなどという枠は完全に無くなりましたが、「アンパンマン」や「ドラえもん」など子供に目を向けたアニメもあります。(「ドラえもん」はもう子供向けアニメというジャンルじゃなく、子供も見れるアニメかな・・・)子供向け番組は、「おかあさんといっしょ」を筆頭に、NHKのEテレでも多くありますね。昔は「ロンパールーム」「おはよう!こどもショー」「ひらけ!ポンキッキ」などNHK以外でも放送してましたね(え!知らない???)。子供向け教材とは、有名なところでは”しまじろう”が出てくる「こどもちゃれんじ」シリーズでしょうか。

子供抜け作品の音楽

では子供向け作品にはどんな音楽が使われるのでしょうか・・・。なんとなく想像つきますよね。「明るく楽しい曲」「サザエさんみたいな曲」「童謡みたいな曲」・・・まぁ正解です、たしかに使います。でもなぜ「明るく楽しい曲」なんでしょうか?実はそれ、大人が子供向け作品に”付けたい曲”だからです。この曲が子供らしくて良いと判断しているからです。

ひと括りに「子供向け」と書きましたが、子供は年令によって全然変わります。1年の違いで感性も違ってきます。「明るく楽しい曲」を好むようになるのは小学校低学年くらいからじゃないでしょうか。理由の一つは「刷り込み」です。もっと小さい頃から映像作品を見てきて、そこに使われている「明るく楽しい曲」を聞いて、楽しい時間にはいつも「明るく楽しい曲」が流れてる、「明るく楽しい曲」は楽しい時間なんだと思い込むからです。

好みは年齢と経験で変わる

つまり子供は小さければ小さいほど「明るく楽しい曲」は理解できていないんです。音数の少ない、大人にとっては「不思議な曲」の方に興味を示す傾向があります。そもそも音楽ではなく「音」に。ですから小さな子供向けには音数の少ないシンプルな音楽から始め、年齢に合わせ、だんだんと普通の楽曲にしていく方が子供は理解しやすいのではないかと思います。子供作品の選曲は割り切っちゃえば簡単だけど、実は深いんですよね。正解か失敗かは子供の反応を見るまでわからないし、いつも同じ曲がウケるわけではないし、そもそも大人の音楽の常識なんて持ってないから、すべての曲を平等に受け入れて好き嫌いで判断します。こっちの思惑通りにはなりません。

海外の子供向け音楽

海外の音楽ライブラリーでKidsやCartoonなどの音楽を聞くと、決して「明るく楽しい曲」ばかりではありません。むしろ日本人にとって「ちょっと暗いよね」「これ子供向け?」と感じる曲が多々あります。セサミストリートなどを見ても、幅広いジャンルの曲が使われており、「明るく楽しい曲」=子供向け音楽という概念は正しくないことがわかります(間違いという意味ではありません)。

でも海外のKids音楽は日本の子供向け作品には使いづらいのです。理由ははっきりしてます。我々日本人の大人に「明るく楽しい曲」「サザエさんみたいな曲」「童謡みたいな曲」が子供向けである、という概念が刷り込まれているからです。これはしょうがないです。我々もそれを聞いて育ってきたんだから・・・。

ですから音楽ライブラリーで言えば、子供向け作品に音楽をつけるなら日本製音楽ライブラリーが最もしっくりきますし、ある意味必須です。選曲する側も制作する側も腑に落ちるからです。ほんと不思議なくらい海外の子供向けライブラリーの曲って、しっくりこないんですよね〜。

どんな曲を選ぶ?

じゃあ今後は海外の子供向け音楽をどんどん使っていったほうが良いのでしょうか・・・。それはわかりません。なぜなら正解は大人には判断できないからですし、子供向け作品に音楽を付けるときには、ただ、こうあって欲しいという大人の想いで音楽を付けているわけです。どうあって欲しいかには個人差がありますからね。

全然話は変わりますが、よく赤ちゃんにクラシックを聞かせると良いと言いますよね。私の経験上「良い」です。できるだけ良い音でピッチが正確なものが望ましいです。音楽というより音感がよくなると思います。音楽環境って子供にいろんな影響をあたえますから、大切にしてあげたいですね。

コメント