ソーシャル・ネットワーク

勝手にレビュー

2010年公開・監督:デヴィッド・フィンチャー 主演:ジェシー・アイゼンバーグ 音楽:トレント・レズナー アッティカス・ロス

本編

出だしからマーク・ザッカーバーグが凄く嫌なやつで本人も苛ついたんじゃないかな。

というか全体にやな奴に描かれてるけど、マーク・ザッカーバーグ本人はフェイスブックの社員たちと映画を見たようですが正気でいられたのかな(笑)。天才かも知れないけど、結構酷いやつです。こういう業界はこんな人々の集まりなのか・・・と思っちゃうほど印象が悪い描き方だけど、まだ現存している人たちが実名で出てるけど大丈夫なのか?

とはいえ映画のテンポ感は非常によく、かなり見せます。とくに会話シーンのテンポが良いです。全体的にセリフが多い映画ですが、いい感じにまとまっています。

監督のデヴィッド・フィンチャーは「セブン」や「ファイトクラブ」の監督です。私が最初に見たのは「エイリアン3」でした。

凝り性で何テイクも撮影する人らしいですが、CM出身だからかな?この映画でも凄いテイク数があったみたいだけど、役者のモチベーション大丈夫なんでしょうかねぇ。

サウンドトラック

2011年度アカデミー作曲賞受賞

出だしはミッドテンポなロックで入るけど、テーマはノイズ系ロングトーンをバックにシンプルなピアノのメロディーが入ります。この組み合わせは何かを象徴しているように思えます。

と思えばプログラムシーンは古めの(わざとでしょう)テクノチックな曲・・・そしてノイズ系の曲。おそらく軽薄で嫌なシーンにしたかったのでしょう。

マークとショーンの会話シーンが非常にテンポが良いのですが、音楽の煽り方が上手いので、ノセられてしまいます。そして音楽が終わった後の差が良いメリハリを付けています。

しかし、クラブでのダンスシーンは凄いです。音楽が(ダンス音楽)大きいのにセリフはしっかり聞こえる・・・正直日本の映画なら音量を下げて調整するけど、この「ソーシャル・ネットワーク」では、実際のクラブなら爆音だろうから爆音で、会話は聞かせると両方をとるミックスをしています。こういう方向性は大好きです。

ヨットシーンの音楽も面白い。少し冒険的な音楽だけど、この映画らしい。

全体的な統一感よりシーンごとの表現を重視した感じの音楽ですが、マーク・ザッカーバーグの変人性や学生ノリな若い人々を見せるには良い選択だったようです。たまに聞こえるテーマ・・・ピアノメロディが、表には出ない主人公の心理描写をしているようです。

音楽のトレント・レズナーとアッティカス・ロスは、この「ソーシャル・ネットワーク」以外にも「ソウルフル・ワールド」でもアカデミー作曲賞を受賞していますが、きっと良いチームなんでしょうね。

総括

過去から始まり、現在の弁護士の聞き取りシーン、そして過去とカットバックする作りで、テンポの良い映画です。実際にあるフェイスブックを題材にしているし、この映画を作ったときはフェイスブックを立ち上げてまだ7年くらいで、まだまだ進行中なのによく映画化したなと思います。

最後に「随所に創作を加えたドラマです」とテロップは出ますが、印象は下がったんじゃないかな。私は初めてフェイスブック見たときは「mixi」のパクリ?と思ってしまいましたが・・・。

音楽のトレント・レズナーとアッティカス・ロスは、ドキュメンタリー映画「すばらしき映画音楽たち」に登場していますので、どんな人か知りたければ是非見てみてください。


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