まぁどんな仕事でもありますよね「うわっ、やっちまった!」って事。そんな失敗談をまとめてみました。
アナログ時代
まずは、もう数十年前、アナログ時代の「やっちまった」から。
スタジオに行ったのは良いが・・・
昔はとにかく徹夜が多かったです。選曲も6mmテープをデッキにかけて聞かないとできません。目的の曲が見つからなかったり、曲数が多かったりすると何度もテープを掛けかえます。選曲が終わったらコピーして編集・・・意外に時間がかかるんです。
スタジオ入時間ギリギリに作業が終わると、予備のテープやノート、編集道具を持ってダッシュでスタジオへ。5分遅刻で済めばラッキーです。「お待たせしました」(何故か必ずこのセリフを言ってた)と言いつつオープンデッキの前へ座り、仕込んできた6mmテープの箱を開けたら・・・
中身が無い・・・。
この失敗は意外に多い。速攻、事務所に電話して誰かに持ってきてもらいます。誰も居ないときは・・・他の作業を先にしてもらって取りに戻ります。
これ、キツかったなぁ。
なんか違う
長く仕事をしていると、何か違和感を感じるときがあります。
スタジオでテープデッキから出る音が、何か違和感がある。なぜ???みたいなときがあります。原因はすぐわかります。ピッチが違うのです。つまり通常より音楽が早い、もしくは遅いのです。
仕込みの時なんらかの理由でテープデッキのバリアブル(速度の可変)を使い、元に戻すのを忘れて作業してしまったのです。スタジオのデッキは適正速度ですから、仕込みの時、テープ速度を落としたまま録音すると、ピッチが上がってしまうのです。
何が問題かと言うと、編集した音楽の長さが狂うのです。ピッチが上がるということは、尺が短くなって足りなくなります。スタジオのデッキにバリアブルがあれば、感覚で合わせますが、ない場合は最悪編集し直しです。
多少のピッチの違いに、気がつく人は殆ど居ませんが、自分ではすっごく気持ちが悪いのです。すべての曲のピッチが違うなんて・・・本当に申し訳なかったです。(過去の仕事先に陳謝・・・)
デジタル時代初期
CDが無い
CDの時代になり、選曲は格段に楽になりました。いちいち6mmテープを掛けて、早送り、巻き戻ししなくても、CDの入れ替えは簡単だし、曲の送りも超楽ですからね。
だけど、ほとんどの選曲家が経験しているのが、ケースの中にはCDが無いケースです(笑)。
事務所で仕込みし終わった後、CDを置きっぱなしでケースだけ持ってスタジオに行くケース。逆にスタジオでCD出しして、回収忘れて事務所に戻り、仕込みをしようと思ったらCDが無いケース。
まれに中身が別のCDという場合もありましたが、気がついた時の「やっちまった」感はキツかったです。
仕込みが消えた
デジタル初期のデジタル編集は、アンドゥ機能も不充分だし、セーブの手数が面倒でついついおろそかになる場合が多かったりしました。
しかも、仕事に集中すればするほどセーブを忘れます。深夜作業で(だいたい失敗するのは深夜作業中)睡眠が足りない時に、なぜだかさっぱりわかりませんが、仕込みしたデーターが消えます(笑)。
「マジカ〜〜〜」と定番のセリフを吐き、しばらく呆然として、最初からやり直します。
今は何かしらの復活方法が存在しますが、当時はゼロ。数時間の作業が一瞬で無になるのは精神的ダメージ凄いですよね。
デジタル時代後期
今です(笑)。
ちゃんと確認しておけ
たぶん私だけだと思いますが(笑)・・・。
最近はオンラインで映像が届くことが多く、ほとんどが問題なく作業できるのですが、たまにめっちゃ早く映像が出来て「MAは2週間後ですが、映像を送っておきますね」などとメールが来て、映像をアップした先のURLが記されていたりすると「まだ先だし、仕込み前にダウンロードしよう」と他の仕事を先に作業したりします。
で、なんやかんやで前日に「明日MAだし、仕込みをしよう」と思い、映像をダウンロードしようとすると
”ダウンロード期間が終了しました”と・・・・。
うわっ!やっちまった!、今更「もう一度映像送ってください」とは頼めない!
結局頼みますけどね・・・あまりの怠慢に恥ずかしいやら情けないやら・・・。
仕事を舐めちゃいけませんね、反省。
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